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リメンバー・ミー

進行中プロジェクトDIARY2018.8.31

雨ですね。今日で八月も終わり。暑くて厳しかった今年の夏も もう 終わり、秋のはじまりを感じさせるような雨。なんだか ポエムでも読みたくなりますね→雨 →
!! 今日雨だったんですか!洗濯物外に干してきたんですけど!!!
悔しいです!!

現在建設中の千曲市 N様邸 現在の現場はこんなかんじ。
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フローリングが貼られ、
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1階は 無垢のナラ材。あえて色差や節有のグレードをお選びになりました。ナラ材は無垢の床の中では人気も高く、インテリアを選ばないやさしい色合い、美しい木目が特徴です。広葉樹で比較的重さもあり固めの木ですから 物を落としたり擦ったりしても傷がつきにくく、お子様のいるご家庭でもおすすめです。

2階の床材は
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画像でかっ。そして下手っ。こ、これは ブラックチェリーという色柄の床材です。無垢ではありませんが、初めての採用、けっこう素敵な色でした。

現在ご夫婦と娘ちゃんの3人家族のN様。将来は奥様のお母様とのご同居を見据えていらっしゃるので、1階 にはお母様の居室となる 和室を設けました。ウッドデッキでキッチンと和室がつながり、お互いの気配が感じられる設計です。
現在ご実家にある お仏壇が引っ越してくるかもしれない、ということで 仏間がある和室。打合せも終盤となった ある時 あれ、もしかしたらこの仏間スペースのサイズだと 今のお仏壇 入らないんじゃないか。。。という事実が判明いたしました。ご同居はまだまだ先の話なので、その時には 図面の仏間スペースに入るような小さめのお仏壇に買い替えれば、なんていうお話もありましたが、買い替えるといっても費用はかかるし、現在のお仏壇も写真を見せていただくと 歴史のある立派なお仏壇です。いやいや、入るようなスペースに広げましょう、ということで 急きょ 仏間を広くして→なおかつ お布団が入るような押入れスペースも確保して、、。。
結果 お仏壇よし、納まりも良し、お施主様のお気持ちもよし、という結果になりました。ふー よかったっていうか 最初に いきさつやら サイズを きちんと確認しておかなければ(反省)

お仏壇、といえば 1年前の今日 義理の父が旅立った。口は悪いが、愛情にあふれた永遠のガキ大将、お義父さんが白といえば黒いものも白である。お義父さんを中心に家族はまわっていた。機嫌を損ねたらもう後が大変なので、嫁に来たころは どうふるまったらよいやらわからず、環境の違い、風習の違いに戸惑った。でも 子分のようにかわいがってもらった。一緒に山菜を取りに言ったり、ドライブしたり、毎週のように旦那さんの実家を訪ね、それはもう家族の習慣だった。
病気とか死とは無縁の 強靭な肉体をもつ78才だったのに、病は少しずつお義父さんから記憶、気力、体力を奪っていった。多分最後の方は私が誰だかもわかっていなかっただろうに、お見舞いに行くと、『有難う、気をつけろ』とわかっているふりをした。最後まで弱くなった自分を見せないお義父さんの見事な強がりだった。
リビングに置ける、コンパクトながら 品のいいお仏壇を買って、 義父を失った後も、昔からの習慣を変えると何かが変わってしまうような気がする家族は、近くに住む義兄一家、遠くに嫁いだ義妹もその家族も、変わらず何かあってもなくても 実家を訪れて、リビングのお仏壇を囲み いろんな話をする。

その姿を見ていて、お仏壇が居室にあるっていいな、と思う。自然に手を合わせて、姿はなくても一緒にいるみたいな感覚だ。
うちは 昔の間取りなので 2間続きの誰も来ない客間の一番奥に仏壇が鎮座している。そんなに大きな家でもないのに、仏壇までの距離が遠く感じ、足が遠のく。お供えの花も時々ドライフラワー、である。。。

今はこんな仏壇もあるんですね。
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キャスター付きで、移動する仏壇。食事のときはダイニングの『いつもの場所』へ

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家族が集うリビングに移動させることもできます。

かと思ったら 壁掛けタイプ!
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孫からのプレゼントもちゃんとお供えできます。

以前見た 映画『リメンバー・ミー』の中で 人間は2度死ぬ、というセリフがあった。一つ目は『命が尽きることによる死』二つ目は『人々がその人のことを忘れてしまった時』で、それが本当の意味での永遠の死、なのだ。亡くなった人のことを想いながら手を合わせる時、お仏壇はなくとも 誰かが思い出してその人の話をするとき、そこにいないはずの人は蘇り、ちゃんと居る、んですね。
N様邸でもお仏壇を前にそんな光景がたくさんみられますように。